先日は茶ッカソン@実践女子大学を行いました。
お題は「渋谷のコンシェルジュになろう!」ということで渋谷でのインバウンド向けのショートツアーを考え、実際に6/11には外国人に声をかけ実践するというものです。今週はゼミ生×社会人でそれぞれチームに分かれ、フィールドワークを行い、アイデアを練りました。
伊藤園・角野さまによる茶ッカソン・マインドの紹介、ティーマイスター横田さまによる氷水出し緑茶の淹れ方、東急電鉄・鈴木さま、MACHA・青木さま(http://mcha.jp)による渋谷、インバウンド観光についてのインプットの後、いよいよチーム始動です。
今回、割とこだわったのは「〜について知る・考える」「〜のアイデアを出す」だけではなく、「考えたのを実際にやってみた」というところまで含めることです。第1週目はフィールドワークで実際に外国人観光客に話しかけたり、渋谷を歩きながら自分たちのツアーのイメージを固めていきますが、次の週ではそれらのツアーを実際に声をかけて、体験してもらうところまでを行います。ハッカソンでのサービス・アプリ開発などになると社会系の学生にはちょっとキツい。でもアイデアソンをもう一歩進めたいと思っての企画でした。こうしたPBL、ソーシャルデザインやTactical Urbanismにも通じるプラットフォームを今後も探っていきたいと思います。
さて今回テーマとした観光自体は自分の専門ではありませんが、メディア論との接点としてD. ブーアスティン『幻影の時代』という研究があります。1960年代の研究ですが、その中で、観光について、かつてのTraveler(旅人)が没落し、代わってTourist(観光客)が台頭したと指摘されています。確かに観光が産業となり、スナフキン的な?さすらうイメージの旅人は、ガイドブック片手にカメラを持ち安全・安心な観光客になりました。
訪日外国人観光客が増える中で、何度も日本に来ているという観光客も増えました。そうした人たちにとってはガイドブックなどに載っている「いかにも」ではなく、スマホを片手に「そんなところにも?」というものが期待されているとも言えます。しかし、「そんなところにも?」を探すためにはどこが「いかにも」なのかに精通していないといけない。そういった意味では、様々な情報を遮断するのではなく、むしろ「いかにも」を含む情報にどっぷりと浸りつつ「そうではないもの」を探す「二次的なTraveler」というものが登場しているのではないかと思ったりします。こうした「二次的なTraveler」と一緒に渋谷の魅力を体験できればなぁと思います。